9月に入り秋らしい空が広がるようになってきました。
グリーンシーズンも残すところあと2か月ほど。
緑や花の季節が過ぎ去るのを惜しむかのように、道端や空き地の隅、山野の遊歩道沿い
などあちこちで紫色の花があでやかに咲いています。
~エゾノコンギク(蝦夷野紺菊)~
読みとしては区切ることなく、そのまま通して読むのですが、
初めて名を聞く人は、「エゾ・ノコンギク」という意味で捉えてしまう事が多いので、
「ノコンギクってなんですか?」とよく聞き返されます。
確かに、ユニークな名前ですが・・・(笑)
意味を区切る正しいポイントは「エゾ・ノ・コンギク」です。
「野にある紺菊」で「野紺菊」。
蝦夷と付いても、必ずしも北海道のみに分布とは限らないので注意が必要ですが、
こちらの植物は北海道のみ。本州だと似たものに「ノコンギク」や「ヨメナ」といった
植物があるようですが、どちらにせよ、野で見る身近なキクの花です。
子供のころ、キクの花を混ぜた花束を作って母に「墓前にでも供えるのか」と
注意された事があります。それぞれの花の用途など露知らず、子供心としては、
キクもカスミソウもリンドウもすべて綺麗に見えたのです。
でも、いつからキクの花を仏さまにお供えするようになったのでしょうね。
ひょっとしたら、現代のように多種多彩なお花が買えるようになる以前の時代は、
日常生活のすぐそばで咲いている身近な野菊が一番手頃だったのかもしれません。
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