今日は1週間ぶり位の晴れ。毎日、雪がしんしんと降る日々は豪雪地帯と
言われるニセコらしく、バフバフのパウダースノーのフィールドになります。
雪のお天気はそれはそれで良いんです。
が、やっぱり青空は気分も晴れやかにしてくれますね。
ついついカメラを出すタイミングが増えます。
いたるところで枝や幹にのった雪が大きく育ちマッシュルームのように。
心なしか鳥たちも活発に動いているようで、こちらの幹にはゴジュウカラが3羽、
エサ探しに来ていました。
2月、まだまだ冬ですが、あと2ヶ月もしたら夏鳥たちがどんどん渡ってきて、
あっという間に春がやってきます。春になったら植物見にもより時間を使います。
今だからできる事は今の内に片付けねば、時間との勝負です。
予報では今夜は風が強くなると言うことで、その前に、近所の森へナイトハイクに行ってきました。
カラマツ林から透けて見えるナイターの照明。
賑やかな山と静かな森、対照的ですね。
今日も暖かい天気。雪はちょっと締まり気味。
動物たちにとっては歩きやすいのか、フィールドにはたくさんの足跡。
こちらは木の根元を基点に、2~3cmの足跡が出たり入ったり。
大木の根本には縦横無尽についた足跡も。せかせかちょろちょろ
歩き回るアカネズミの様子が見て取れるようです。
今冬は地元博物館にて、展示制作のお仕事にも関わらせて頂いてます。
仕事にとりかかり第一弾目は鳥。中でも、鳥の最大の特徴でもある飛ぶことに注目し、
翼にまつわる展示づくりに取り組みました。
ありがたいことに、展示を作る実作業から鳥の羽の仕組みや構造についてよく観察し
見識を広げる良い機会に恵まれました。
こうした具体的な知識以外にも、複数のメンバーでやり取りをしながら作業を進めるので、どんな事をメッセージに、どんな物を作ろうか、ディスカッションから学べることも多々あります。
お次は哺乳類。さぁ、どんどん作りますよ~。
昨日の本州では春一番が吹いたとかで、まだ2月半ばだというのにニセコも雨の
週末でした。そんな暖かい天気から打って変わって、今日は暴風・低温。畑脇の
道路を通ろうものなら、ホワイトアウトで対向車のライトすら見えない状況。
フィールドも昨日・一昨日の雨で一旦解けた雪が今日の低温でしっかり凍りつき、
吹き溜まり以外はガッチガチ。明日は低温のまま風が少し落ち着くみたいなので、
また良い雪が積もりそうです。
今日のフィールドはスノーシューをはいて20cmくらいの沈み込み、適度にふかふか感を楽しめる丁度良いコンディションでした。
今日のユニークさん。グルグル巻き状態で着雪中。
冷え込んでいるお陰で軽くて良い雪ですが、明後日辺りからまた気温が上がるようで、季節は行ったり来たり。
時期的にはまだ冬ですが、鳥や冬芽の様子を見ていると、少しずつ春に向かっている気配を感じます。
2月7日にHPを立ち上げ、まずはブログから始めて来ました。このページをご覧になった方の中には「HPまだ完成しないのぉ?」なんて思った方もいらっしゃるのではないでしょうか・・・。もうそろそろ出来上がりますので、先行して出せるページは出してしまおうと思います。
そんな訳で、『心和~cocowa~について』というページを更新しました。
何だか随分と理想を語ってますが、「こんな面白い世界があるよー。一緒に遊ぼー」と言いたいのだと思って見てください。
クリックすると見られますので、お時間と興味のある方は覗いて頂けると幸いです。
日中の気温+3.9℃、暖かく穏やかな天気でした。
寒くなったり暖かくなったり、それを行ったり来たり繰り返しながら徐々に春に向かっています。スノーシューを履いて歩いても、雪がふかふか過ぎて足が沈むっ、なんて豪雪地帯のニセコらしい日も減ってきました。春が近くなったら、晴天率は上がりシャバシャバ雪、個人的にはそれも結構好きですけどね。
今回は、自然でも天気でもフィールドギアでもなく、事務用品の話し。
フィールドでは見てきた情報を書き込む「野帳」というものを利用していますが、
ガイドとして目指す方向やこう成長したい、自然ガイドはこうあるべき、という思想・
哲学的な事を書き溜めるのにはこんなノートを活用してます。
その名も「アクセスノート」
何がアクセスって、このノート、自分が書いた項目へすぐさまアクセスできるような
仕組みになってます。
まず見開きすぐに、インデックスのページ。
ここに、日付・タイトル(本で言う所の「もくじ」)・ページを書き込みます。
あとは、それに対応するページへ自由に書いていけば、のちのち読み返したい時に、
もくじからそのページへアクセスできる便利なノート。
全てのページが方眼なので書き込みやすく、背表紙はページがめくりやすいようにわざと折り目が付けられてます。
自分だけの本が作れるように中身がまっさらになっている本はいくつか市販されていますが、そんな中でもこれはかなり実用的にデザインされているので、ノートに書いておしまいではなく、書いた後の事に重点が置かれている点が決定的に違うようです。
私はここに、思想・哲学的な事を書き連ね、たまに読み返し、このHPを作る作業の中でも何度となく見返してます。
書いてる中身はコア過ぎて恥ずかしいのでお見せできませんが、その結果がHP上に徐々に現れてくると思います。
ふと、去年の今頃は何を見ていたんだろう、と気になり過去画像を探してみると、
ちょうど去年の今日にベニヒワを撮った画像がありました。
(ちゃんと撮れてませんが・・・)
ベニヒワは北海道に渡ってくる冬鳥ですが、やってくる数は年によって変動があり、
ニセコでは過去数年連続で当たり年だったのが、今年ははずれ年のようでぱったり。
あと1ヶ月ほどしたら、冬鳥は別の地へ渡り始め、ヒバリ・カワラヒワといった夏鳥が
ニセコ入りする時期になります。うかうかしてると冬が終わってしまいますね。
自然ガイドツアー心和~cocowa~の夏のメインメニューが出来上がりました。
もう2つのツアーも出来次第更新したいと思います。
今朝は街中でかなり控えめなシジュウカラのさえずりを耳にしました。
練習なのか気まぐれなのか、さえずったのはほんの一瞬でしたが。
グリーンシーズンまであと2ヶ月、今まで以上に季節の変化が気になります。
今朝は風の音で目が覚めるほどの暴風雪でした。
日中になり風は一端弱まっていますが、後志エリアには暴風雪警報が出ていて、
明日も引き続き荒れる予報です。
場所によっては視界不良で立ち往生する車列ができた道もあったようですし、風が
弱まってもあちこちに吹き溜まりができていると思いますので、外出の際はお気を
つけ下さい。
朝はあまりにも暴風雪が酷かったので、外出は諦め読書で一日をスタート。
HPのトップ画像のエゾリス、去年の3月中頃のものです。何してるかって、流れ出て
いるカエデの樹液を舐めてます。3月の短い間だけに取れるカエデの樹液は糖度が高く、
煮詰めればもっと甘くなります。いわゆるメープルシロップですね。
その糖度も生えている場所や樹種によって変わってくるようで、近いうちにそれを試してみたいなぁ、と考えていたらこんな本に出会いました。
『Back To Basics - How To Learn And Enjoy Traditional American Skills』
全て英文という私にとって極めて難易度の高い本です(笑)
読んでいくと、元々は北アメリカのネイティブアメリカンがカエデ類の樹液を採取して
いたのが発祥のよう。それを移民してきた人たちが効率よく集められるよう改良し今に
至ると。
北海道にあるカエデ類の中で一番甘みが強く効率よく取れるだろうと思われるのが
イタヤカエデ。こちらは近いうちに採取に取り組んで見るつもりですが、公園樹や
街路樹の中には外国産のカエデ類の木があります。
こちらもいつか試してみたいものです。
最近、やたらと英書との縁があります。
スキー場の売店で見つけたこちらの本もそれ。
「THE NATURE OF JAPAN」 日本の四季を通して自然を紹介しているエッセイ集になります。
著者はMARK BRAZIL(マーク ブラジル)氏。
英国出身の鳥類学者で、私の大学時代の先生でもありました。
教室でのしゃべりもプリントもテストも全て英語の方でしたが、がんばれば何とか理解
できるよう分かりやすい英語で講義をされていました。この本も相変わらず隅から隅まで
英文ですが、辞書を片手に読み進められるようやさしい文章で書かれています。
英語の勉強にもなりそうですね。
こちらの本はfauraストアから購入できますよ。
3月5日は啓蟄。
啓蟄とは、冬眠から覚めた虫が穴から出てくる季節を指した季語になります。
本州ではウグイスの初鳴きが観測され季節が春めいてきたようですが、北海道は
まだまだ雪に閉ざされた白い世界。啓蟄というには少し早いですが、この頃は特に、
お天気の良い日の沢や川沿いでこんな虫をよく目にします。
セッケイカワゲラの仲間です。
この虫は冬になると陸上に現れ、雪に埋もれた沢や川が開く頃になると産卵をするため、
上流を目指してひたすら歩き続けます。そして、春~秋の間は沢や川の中で幼虫として
過ごすという、私達がよく知る昆虫とは違ったサイクルで生きている変わりもの。
サイズはこんな風に非常に小さな昆虫ですが、白い雪の上で黒い点がゴソゴソ
動いているので、ちょっと気をつけていればすぐに分かると思います。
お天気の良い日、みなさんも雪上散歩に出歩いてはみませんか?
色んな所で「ウチの子がもらってきちゃってさー」とか「熱っぽいなぁ危ないかなー」
とか「もしかしてかかっちゃったんじゃないのぉ?」なんて会話が聞かれます。
今年のインフルエンザは、全体的に減少の傾向にありますが、まだまだ警報レベルの
様子。私も先日熱が出ましたが、ただの風邪で済んだようで何より。
普段から人のいない所にいるせいか、ちょっと人口密度が高まると弱いようです(笑)
みなさまもお気をつけ下さい。
長い間準備中だった「早朝ツアー森の朝カフェ」「プライベートものづくりガイド」
の2つをやっと更新しました。
ツアーメニューを作る上で結構難儀するのが、写真画像の選定。いざ作るとなると
意外と撮ってないもので「あぁここのピンポイントな写真欲しいなぁ!」なんて
ブツクサ言いながら、でもないものはしょうがない・・・、と半ば諦めような、
開き直りのような感じで「もうあげちゃえっ」てな所で更新です。
いいのかそれで!とツッコミ入りまくりそうでドキドキですが、画像なしよりかは
良いかなと。
新たに良い写真を撮り次第差替えますので、現状でイメージよろしくお願いします。
あるいは、お問い合わせ頂ければご説明しますので遠慮無くご質問ください。
雪深いニセコも冬から春へ移り変わろうとしてきていますが、今朝はそんな冬を
惜しむかのような雪が降り積もり、日中は「まだ降るの?」っていうくらい
しんしんと。ご近所さんは「しつこい雪だねぇ」って、雪かきご苦労様です。
夕方頃にはすっかり降り止んで青空に。
気づけばバッコヤナギの冬芽がほころび始めていました。
来週からは高気温の好天予報、季節の進行がスピードアップしそうです。
本日は、隣町の自然ガイドさんと、この時期にしかできないある野望を実行しに、
フィールドへ。昼からは、同業者の方から知り合いの方のお店へ「最近どうですか~」
みたいな会話をしに歩き回り、気づけば日没。
花が咲いてフィールドワークに時間を割く季節が来る前に、今できる事を着実に。
誰もいないフィールドを歩いていると、どこからともなくサワサワ音が聞こえてくる。
鳥の群れが来た、沢が流れてる、モービルが遠くで唸ってる・・・どれでもない。
あれ?!なんだ??正体不明の音にしばらく考え・・・。
耳に手を当ててみると、開けた所に立っている木から音が聞こえてきて、
あっけなく正体判明。
イワガラミの枯れた花が風に揺れてサワサワ音を立てていたのでした。
見頃な巻きつき・花つきです。ドライフラワーとは言え、こうして見上げてみると、
青空に花が散りばめられているようで、中々綺麗ですね。
連日春らしいポカポカ陽気が続いているニセコ。
週末はまた低温になるようですが、鳥たちの様子を見ていると季節は戻ることなく、
どんどん進んでいます。今日も畑脇にちょこっと出ていた地面の際に数羽の
ヒバリが来ていました。
雪を早く解かすため融雪剤がまかれ、農家さんも徐々に動き出している様子。
意識していないと見逃してしまいそうなぐらい、一つ一つは小さな出来事ですが、
なんとな~く、でもしっかりと、春を迎え始めています。
ここ最近のニセコは風が強かったり低温だったりと、ちょっと寒い日がちらほら。
といっても、雪が降る日はもうそんなになく、午前中なら雪は締まってスノーシュー
なしでも歩けるくらい、しっかり固まってきています。
そうなると、フィールドワークもどんどん歩き進んで気づけば距離が出ていたり・・・。
夏は藪こぎしてようやく見える物でも、冬なら雪の上を歩けば出会える、そんな事が
できる季節もあと数週間です。
徐々に鳥たちのラブソングが活発になり、ニセコはまもなく長い冬を抜け春を迎えます。
毎日のようにたっぷりと降っていた冬の雪はすっかり姿を潜め、
今では朝一にうっすら雪化粧をする程度になりました。
寝ている間に降り積もった雪は、日ごとに強くなる太陽の光で
昼ごろには解かされてなくなっています。
森の中ではヒガラやシジュウカラといったカラ類に続きホオジロの
さえずりも聞こえてくるようになり、季節の変化をひしひしと感じています。
雪の上を歩いたり滑ったりする道具はスキー、クロスカントリースキー、
スノーシューなど、この他にも色々ありますが、こちらも雪上歩行に使う道具。
正真正銘メイドインジャパン、かんじきです。
スノーシューに比べかなり小ぶりでデッキ(フレームの内側に張られているシート)も
ないので、厳冬期のニセコらしいパウダースノーでは浮力が足りませんが、
この時期の堅雪・斜面では小回りの効くこちらの方に軍配が上がります。
材は粘りのあるヤマグワでできているそうで、後付したロープ以外はかなり年季が
入ってます。
こうした古くから伝わる道具はもはや絶滅危惧種(生き物じゃないけど)と言える
くらい貴重なもの。縁あり私の所に来たこのかんじき、大事に使いたいものです。
随分前から気になっていた事。
カエデ類の樹液は晩冬~早春の限られた時期にしか採れない貴重なもので、
それが採れるは1年の間で数週間のみ。
その樹液を煮詰めたものがメープルシロップになります。
カナダではサトウカエデやクロカエデなどの木から、日本のカエデ類からも
産出量は少ないですが採ることはできます。
英書から始まり物語、絵本とそのジャンルのあらゆる本を読んでは思いを馳せ、
実際にそれを試す機会を伺っていました。
物語や絵本のストーリーはフィクションですが、そこで描かれている文化や
自然描写はその土地の風土が表現されています。
単純に樹液を採ってみたいだけだったのが、いつの間にか、メープルの
ある生活に引き寄せられ、どんどん読み広がってしまいました。
思えば叶う、の言葉通り、チャンスが来ればあれこれ試します。
木に穴を開け、チューブを差し込み、いざ!
まもなく滴り落ちる樹液。
それぞれの木・場所・日当たりによって樹液の出具合や風味が異なりました。
今回試したのはイタヤカエデ、この木は変種もあるのでひょっとしたらそれも
影響しているのかもしれません。樹液は打ち止めとなったので、次は葉の展開
を待って識別も頑張ってみようかと思います。
シラカンバと言えば、真っ白な樹皮が特徴的ですが、フィールドを
歩いていると、一部が赤茶っぽい樹皮をした木に出くわしたり、
中には大部分が赤茶色をした木を目にしたりします。それもペンキで
塗ってしまったかのような。
そうした木は、土壌が影響しているだとか、遺伝子で赤くなる性質を持った
木だとか、勝手に漠然とした想像をしていました。
最初にそう疑問に思ってから、かれこれ3年は経ったでしょうか。
つい最近、そんな赤茶色のシラカンバに近づきしげしげと見つめてみると、
なにやら表面の赤茶色の物体がまだらに広がっています。
そして、こすると落ちる!グローブに付く!あれっ!?樹皮が赤茶色じゃなくて、
赤茶色い物体が樹皮に付着してただけなの!?これって地衣類??
といまさらながら気づき面食らいつつ、自宅に帰り調べてみました。
で、この赤茶色の正体は藻類のようなのですが、その生態についてはよく分かって
いないようです。
シラカンバに限らず、樹皮に地衣類(菌類の仲間が藻類を共生さているもの)が
付着して、モザイク模様になっているのをよく見かけますが、色は、白・黄・緑、その他
色々です。そんな木を見て「地衣類が随分ついてる木だなぁ」なんて言ってましたが、
シラカンバの赤茶色がそれだと気付けなかったとは。思い込みの力は侮れませんね。
自分の観察力不足は「やっぱり(笑)」な結果ですが、足りない・知らなかった事に
気づけただけ今回のところはまあ良いか、という事で。
今朝起きると白い世界!「えっ雪?」と思わず突っ込みを入れてしまいました。
日中もけっこう降ってまして、街の人からは嘆きの声が。
と言っても気温は高いのですぐ解けますけどね。
北海道では4月中は一時積雪になる事がたまにあるので油断できません。
だって雪国だもの。
峠道を利用する人の間では、春は5月に入ってからのタイヤ交換が常ですが、
街の人は、タイヤ持ち&燃費を考慮してそれより早く夏タイヤに交換して
しまう人が多いようです。その時は、一応天気予報を見つつ交換するのでしょうが、
こうした変則状況まで予見するのは不可能!こうなったら車での外出は
諦めるしかないです。タイヤ交換に関しては、春と秋にこのタイミングを
めぐるせめぎ合いがあるようで、そんな会話をよく耳にします。
私は天気予報云々でなく、5月と10月に時期を決めてその時期が来たら交換、
と機械的に動いているので悩みなく気楽なものです。
北海道は一時的な積雪により、峠の道はツルッツルのアイスバーン。
朝一だったのと、しばらくぶりの冬道運転に、ちょっと気合入れて
通過してきました。
その4時間後には、花が咲き乱れる関東へ。桜はほぼ散ってました。
文明の利器が凄いのか、南北に伸びて変化に富んだ日本の気候が凄いのか。
ただ今、関東地方は春爛漫です。
しばらくぶりの更新になってしまいました。
1週間の関東遠征から戻り、ようやく画像の整理に着手です。
あちらではヒノキ花粉に目をやられながらも、毎日のようにフィールドワーク。
毎年恒例になりつつある鎌倉では、切通という鎌倉時代に作られた
古道を歩いて、歴史を肌で感じに行ったり・・・
こちらでよく見るマムシグサによく似た、ウラシマソウをそこかしこで見つけたり・・・
神社脇に植えられたムクロジという木の下では、こちらの種子を大量に発見したり。
こちらは、お正月で遊ぶ羽根突きの羽の黒い部分に使われていますが、羽子板で
打っても割れることのないくらい、ものすごく硬い種子です。
羽子板と羽は子供のころ遊んでいましたが、大人になってから実物を手に
取るのは初めて。確かにこんな感じでしたね~。
実家近くの植物園に行くと、葉の上で開花する変わった形態の植物、
ナギイカダが見ごろでした。
他にも、子供のころは見慣れた照葉樹の森。今の私が見ると新しい疑問が
次々生まれて新鮮そのものでした。
さて、地元ニセコもすっかり季節が進んでいます。今度はこちらを歩かねば・・・。
昨年の今頃へ行ったフィールドへ1年経ってから同じ時期に再訪すると、
自身の成長度合いを確認するのに丁度良かったりします。
昨年は目に付かなかったものが目に付いたり、分からなかったものが
分かるようになっていたり、逆に、昨年と同じ植物でこれ何だっけな?と、
つまづいたりすればまだまだ頭の整理が足りないと、自分の弱点が
見えてきたりするわけで。
昨年大いにハマった、エゾクロクモソウ・ダイモンジソウ・ツルネコノメソウ、
今年もよく目に付きました。特に、ネコノメソウ系に関してはまだ識別が
甘いという意味で(笑)
引き続き課題です。
昨年の秋、青森県にある奥入瀬渓流に行った際、奥入瀬自然観光資源研究会
通称「おいけん」でお世話になりました。その「おいけん」から、先日こちらの
本が発刊されました。
奥入瀬の成り立ちから個々の植生のみならず、哺乳類・鳥類・昆虫・両生類・爬虫類と
あらゆるジャンルの解説が詰まった内容です。個人的には、奥入瀬の地形・景観から
“昔”と“今”そして、“こらから”が想像でき理解できる、奥入瀬の自然誌が大変興味
深い内容でした。奥入瀬に行く前にこういった本で予習できてればより理解が
進んだのになあ、と思ったほどです。
興味のある方はぜひお手にとってみてください。
◆奥入瀬自然観光資源研究会
自宅前の木で数週間前から始まったハシボソガラスの巣作り、自室から暖かい目で
見守っていましたが、先日ふと目をやると巣がなくなっていました。
家に入る直前まで夫婦仲良く巣の周辺にいたのに、あれれ?
気になって外に出てみると巣を支えていた枝がボッキリ折れて地面に落ちていました。
こんな事もあるんですね、本人たちはさぞ驚いたことでしょう。
とは言え、まだ卵は産んでいなかったようです。
他人の不幸はなんちゃら・・・ではありませんが、このアクシデントに便乗して
巣をほぐして中身を見てみました。
枝がメインですが、何かの綿、断熱材の一部、ネット、ビニール紐、トラロープ、
まあまあドコで拾ってくるんだい、と突っ込みたくなる人工物も。
卵が直接置かれる巣のくぼみの内外は、綿の他コケの塊が多く使われていました。
ふかふかのクッションで子どもたちの寝床をこしらえていたようです。
この出来事に警戒したのか、この木の周辺にはもうカラスの姿は見当たりません。
次は枝の安全点検しっかりねー。
博物館でお仕事をさせて頂いていると、明治・大正・昭和と人々の生活を
支えるために使われていた道具に出会う機会が多くあります。
こちらの道具もそんな古道具の一つで、大工の親方だった祖父が持って
いたものです。特殊な形状をしたノミで、祖父が弟子の時代に親方から譲って
もらったと言うので、短く見積もっても80年以上前のものとなります。
柄は硬い材の「カシ」の類。ノミは木材を削る時、柄の部分を金槌で
叩きながら使用するので硬くて潰れない材でないとダメだそう。
そして、鋼の部分は新潟から来ていたそうです。当時、祖父の周辺(福島)では、
鎌にしても鍬にしても鋼はだいたい新潟から来ていたと言っていたので、
そちらの産地を調べたら何か分かるような気もしなくはないです。
こうした道具は今となっては使う人はほとんどおらず、ましてたいした値など
付かないでしょうし、人によっては「こんなのどうすんの?」という代物です。
だからこそ、そう簡単に手に入るものではありません。
特に私にとっては、道具としての歴史以外にも祖父の歴史が詰まった大事な道具。
誰がなんと言おうと私のお宝です。
ゴールデンウィーク、初夏のような日があったかと思ったら後半は雨模様が続きました。
ニセコの山もみるみる雪が解けて、最後にゲレンデひと滑りすれば良いものの、
足はフィールドへ向かっています。天候の様子を見ながらあちこち見て回ってました。
エゾオオサクラソウは、これからだったのでほとんどが蕾状態の中、なんとか咲いてる
花を見つけだしました。
他にもカタクリ・エゾエンゴサク・スミレサイシン・オクエゾサイシン・ネコノメソウ系
なんかを見つけては立ち止まり、でも目当てのものは見事に空振り。
コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)しか持っていない時に限って、
個人的に見慣れない鳥を見つけてしまったり。
コンデジ+双眼鏡で無理やり撮影を試みたのでボケボケ画像のバン。
キバナノアマナのレストランは大混雑でした。
ところで、ゴールデンウィークっていつまでなんでしょうね。
5(木)で終了派、8(日)で終了派に分かれるようですが、どちらにせよまだ多少は
混雑があることでしょう。人が多く出歩く分だけ事故も増えます。
車の運転にはお気をつけて。
今日は、倶知安風土館の事業でガイドの日。
隣町黒松内へ新緑のブナを見てきました。芽吹いたばかりのブナの葉は、
他のどの木よりも輝くような、明るく透明感のある緑、遠くから見ると他の
木との区別ができるほどだったので、そこに生えているなというのが見て取れ
ました。
あと1週間程はブナの新緑がまぶしい森です。
先日、東京からトイシノエンレイソウとコジマエンレイソウを探しに来たという
女性にたまたま出会ったり、
「あっちのエンレイソウには花びらが付いていたのにこっちのにはないのねぇ?」
と言っている女性たちとすれ違ったりするこの頃です。
巷ではエンレイソウがブームなんでしょうか?いや、きっとたまたまですネ。
そういう私は当然もれなく。
ふと見た花に何か引っかかり、よく見てコジマエンレイソウとヒダカエンレイソウで
識別に悩んだり、はては、ミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)の
変種エゾミヤマエンレイソウが目に入ってきたり、今年はどういう訳かいつも見てる
花(あるいは葉・鳥)と何か違うな、というシチュエーションが今までよりも
出てくるようになりました。
自然ガイドの世界に関わるようになる6年前は、大したことは知らなかったですが
(今思うと)、それから、色々な方に教えてもらったり、気づかされたりしている
うちに徐々に目が肥えてきた、というのであれば純粋に嬉しいこと。
ただし、頭のキャパシティーには限界があります(笑)
日々、頭から情報がこぼれ落ちながらもフィールドワークの繰り返しです。
エゾハルゼミの声が盛大に聞こえた週末は真夏の暑さ、季節先取りの
半袖で過ごしていました。
水辺で涼み遊びつつも、見るのはやっぱり植物。
暑さに負けじと札幌や白老方面へ行くと、シラネアオイの花畑や・・・
ミヤマカラマツが出迎えてくれました。
暑い暑いと言っていたのも昨日まで。今日は落ち着き長袖の上に
もう一枚羽織りたいくらい、いつもの涼しさに戻りました。
道道58号の冬期通行止めが解除され、倶知安-五色温泉間が
通行可能になりました。パノラマラインはゴールデンウイーク前に
開通済み、新見峠も通行止め解除となったので、ニセコ山系は
車での通行が全て可能になっています。
今ではすっかり雪が解け、木道は雪を踏むこともなく歩けるので、
ツアーはいつでもできますよ。
森を抜ける木道脇にはザゼンソウ。
ミネザクラ。
ムラサキヤシオも咲き始めた所。
雪解け直後や、まだ少しだけ雪が残っている時というのは、雪に押された
ササがまだ寝た状態だったり、草や木の葉が開く前だったりで、
昔使われていた道がうっすらと見ることができたりします。
ふもとではすっかり植物が生い茂った状態ですが、山の方ではまだ
横倒しになっている場所もあります。
こちらは五色温泉周辺、この時期にうっすら現れる旧階段です。
1963年頃の写真にはここを使う人たちの様子が写されています。
驚くことに、この道の周辺だけでなく全体的に今ほど植物が茂っておらず、
裸の大地が広がっていました。「昔はなぁ、ここにはなぁんもなかったんだぞぉ」
と口にするおじいさんの言葉にも頷けます。
歴史と時間の流れ、生育する植物の変化をひしひしと感じる場所です。
昨日までの悪天候から打って変わって、晴天のニセコ。
車での移動中に見た、中学生くらの女の子が手に大事そうに
持っていたのはタンポポの綿帽子。
白と青のコントラストが良く映える青空です。
そんな可憐な女の子とは正反対なわたし(笑)
草取りに紛れてセイヨウタンポポの根っこを掘り起こしてました。
根は地中深く張る、と聞いてはいたものの実際に見たことがなかったので。
格闘すること数十分、根気が足りずどれも先っちょが切れてしまいましたが、
それでもこの長さ。20cmは超えてます。
アスファルトの割れ目や空き地、荒れた土地で少ない水分を求めるからでしょう。
そんな生命力の強さが表れてました。
先日、ニセコ羊蹄山岳会(ニセコの山々を愛し様々な面から関わる人たちによる有志の会)
による活動の一環で、羊蹄山へ登ってきました。
目的となる植物はこちら。
写真中央よりやや上にある青白いモシャモシャっとした葉っぱがそれ。
コマクサという植物で高山植物の女王という異名を持つほど人気のある植物ですが、
羊蹄山では人の手によって持ち込まれてしまった経緯があります。
コマクサに罪はありませんが、羊蹄山の今の植生は数万年かけて出来上がったもの。
それを守るため、六年前より地元の博物館である倶知安風土館の事業で駆除活動が
行われています。
れき地に根を張る植物らしく、ひげ状の根は太く非常に長いのが特徴的。
羊蹄山頂付近にはコマクサが根を降ろすのに適した環境が広範囲にあるため、
一度増え始めたらどんどん広がってしまう面があります。
小さな株も見逃さないよう、等間隔に横一列となって進む「ローラー作戦」
そして、これは第一回目の時のコマクサ。
当時は、斜面一帯に立派な株のコマクサが広がっていましたが、
根を取り除く細やかな作業が行われた結果、こうした株はほとんど見られなくなりました。
とは言え、取り残した根や株、あるいは地面に眠る種子から成長する株が
まだあることでしょう。終結まで長い年月が必要そうで、継続は力なり、
という言葉がぴったり当てはまるこの活動。
後世に今ある自然を残す大事なミッションです。
神仙沼周辺の湿原では、大型のお花が咲き始めました。
湿原エリアに入ると、まずはゼンテイカ(別名:エゾカンゾウ、ニッコウキスゲ)が
出迎えてくれます。
こちらはワタスゲをバックにヒオウギアヤメ。
今日は暑く風もなかったので、たくさんのハナバチたちが来訪していました。
日本海もばっちり見れました。
7月も半ば、北国にようやく来た短い夏。
満喫しましょう。
今年三度目となる、倶知安風土館主催のふるさと探訪。
今回のガイドフィールドは小樽方面の海岸へ行ってきました。
昨年は、別の方のガイドで、岩内・寿都をフィールドに海浜植物や
ニシン漁が内容に盛り込まれていたので、その流れを汲んでの小樽海岸。
それに、今から106年前の明治43年、小樽・岩内・寿都の3支庁、
それと室蘭支庁の一部が統合されて倶知安に後志支庁が置かれました。
そんな経緯もあり、倶知安-小樽は全くの無縁ではない土地。
小樽では時代背景を踏まえつつ植物も見る、でも海を見たらやっぱり
入りたくなる、これ人情。
子供だけでなく大人も一緒に足を海につけて遊び放題。
でも、いいんです。気持ちの赴くままに楽しむのが一番ですから。
今回は、ニセコエリアから離れとある高層湿原へ。
ニセコにある神仙沼周辺の池塘ではネムロコウホネが咲き始めた所ですが、
こちらの池塘ではヒツジグサがよく茂っていました。
ホソバノキソチドリ、ではなくコバノトンボソウ。
夏の花もバンバン入れ代わり立ち代わり咲いています。
神仙沼周辺の池塘では、ネムロコウホネの花が漂い・・・
コバノトンボソウの亜種、ホソバノキソチドリの花は湿原のいたるところで見られ・・・
他の植物が背丈を伸ばし、湿原は青々としていますがその中に乙女色のアクセント、
トキソウもたくさん。
数週間後にはまた別の花が咲きだしているでしょうね。
7月もあとわずか、8月と言えば真夏の季節なイメージですが、
いざ8月が近くなってみると、アキノキリンソウやエゾノコンギクといった
キクの仲間の蕾や葉、アキアカネの姿が目に付くようになり、個人的には
秋の雰囲気を先取りして感じてしまいます。
だからと言って、もうすぐ秋!という訳では当然ないですよ。まだまだ夏です。
でも、これらを見るとなぜ秋っぽさを感じるのか、ちょっと考えてみると、
上記のキクの植物もアキアカネもニセコではこれから晩秋の頃まで見られます。
グリーンシーズン最後の最後まで目にするもの、そこから秋が連想されてしまう
のかもしれませんね。
ミツバという植物、親子丼やカツ丼の上、おすましに入っていたりするアレ。
スーパーで売られているおなじみの野菜ですが、道端でも割りと良く見られる
身近な山菜のうちの一つ。花は今時期に見られます。
小さく可憐に見えるこれの花言葉は「意地っ張り」なんだそう。
まるで私のようです?
ニセコはうだるような暑さが続き、本州からのお客様は
「北海道なのに本州と変わらないくらい暑い!」
「本州に比べたらこの暑さはまだ優しいわ」
などと、いらっしゃる地域によるのか意見が分かれる所ですが、
地元の人間は間違いなく暑さに参ってます。
神仙沼周辺の湿原は標高約750-760mほど。ふもとに比べれば涼しく
ちょっとした避暑になります。
そんな湿原に入ると、タチギボウシが出迎えてくれます。
神仙沼へ行くと今度はサワギキョウがお出迎え。
深い紫は、なんとも高貴な色合いですね。
今回は、今が見ごろの花ばかりでなく、種を付けたもの、冬芽の準備をしているもの、
幅広く観察しながら積極的なおさわりツアーでした。
京都、神戸、東京など、日本各地からニセコへいらっしゃっている方たちを
お連れしてガイドの日。
人の数だけ見つけられるものの数が増えたり、興味の幅が広がったりします。
加えて、自然の中にいることが大好きな方たちなので、今回はいつも以上に、
歩いては立ち止まり物を見る、花以外でも興味が湧けば質問が寄せられ
やっぱり立ち止まる、それの繰り返しでした。
休憩中しながらも、今までのおさらいをし合ったり、改めて質問が寄せられたり、
興味があるからこその熱心さ!素晴らしい!すっかり刺激を受けました。
鏡沼周辺の湿原ではサワギキョウがちょうど見ごろとなっていました。
ニセコの気温は依然として30℃近い日が続いていて、今日も汗を流しながら
歩いてきました。そうは言っても、北国の暑い夏はお盆まで。
山を見渡すと、この間まで青々としていた緑が少しくすんで見えます。
夏が過ぎ去ろうとしています。
お盆真っ只中の土曜日は晴天に恵まれ、たくさんの人が外に繰り出している
ようでした。そんな中、私は人気の全くない林道や原っぱを散策、混雑知らず。
と、歩く先に飛んできたコエゾゼミ。
ニセコではこの時期、見た目と声がよく似たもう2種類(アカエゾゼミとエゾゼミ)の
セミとミンミンゼミが見られますが、良く見るのはこのコエゾゼミ。
鳴き声はジィィィィィー。その後に、ジィッ・ジィッ・ジィッという声が付くことも。
なかなかこの声では夏の風物詩として登場する機会はなさそうですね。
夏の風物詩と言えば、ミンミンゼミやヒグラシ。埼玉出身の私としては、
ミンミンゼミの声を聞くと「夏だなぁ!」と感じます。
ニセコでも今時期ミンミンゼミの声を聞きますが、観察する花は晩夏の様相。
朝晩に吹く風もひんやりしてきています。
埼玉は真夏でも北海道はそろそろ夏が終わりに近いという事、
子供のころの記憶と今の風景にズレがあります。
さすが、南北に長い日本。
接写を試みようと近づき、あえなくオシッコをかけられ逃げられました。
埼玉でも北海道でも種類が違うセミでも、これはお約束ですね・・・。
北海道の夏はそろそろ終わりが近づいてきました。
朝晩に吹く風は涼しく、半そでの上に一枚羽織るものが欲しいほど。
そうは言っても、太陽が出て気温が上がればまだ暑い日はあります。
本州に至ってはまだまだ暑い日が続きますね。
目だけでも涼しく、真冬の画像なんてどうでしょう。
先日の大雨で道内では川が氾濫したり、鉄道が運休したりしました。
ニセコ方面は幸い大きな被害はありませんでしたが、今夜には台風11号が
北海道に上陸し再び大雨となる地域が出そうです。
本日のニセコの天気は予報を裏切り落ち着いています。
明日もいい意味で外れて欲しいのですが。
この時期になると、海辺の植物は花期を過ぎて果実を付けているものが多いです。
初夏に見た花のその後の様子をうかがいに行ってみると、まだ花を咲かせている
植物がありました。
ハマニガナ、この植物の花期は5月下~9月と結構長いです。
他に咲いている花が少なく目を引きやすいので、比較的簡単に見つけられますよ。
黄色い船が吊る様子から名がついた「キツリフネ」
花の形もぶら下がっている様子も特徴的ですが、
個人的には、種子の方が印象深い植物です。
花が終わってしばらくすると、ふっくらとした鞘がぶら下がっています。
これを、指で触ると・・・
一瞬にしてパチーンと弾けて中から種子が飛び出します。
子孫を自分の足元ではなく少しでも遠くへ、という戦略ですね。
そんなウンチクなんて置いておいて、最初にこのことを知った時、
その弾ける感触に大いにハマって、子供のように次から次へと
弾けさせて遊んでしまいました。
今でも見かけると一回は触りに行っちゃいます。
全然痛くないので、ぜひお試しあれ。
画像は2016年8月31日現在
帰ってきた台風10号、なんて見出しが新聞やニュースに載っていましたが、
ついこの間も一週間の内に台風が3つも通過した北海道は、さらに甚大な
被害が出ています。
各地で鉄道や道路といった交通網が遮断され、陸の孤島と化した地域もありました。
安全確保のための一時的な通行止めから橋や道の崩壊による長期的な通行止めまで、
その内容は様々なので、移動前には十分な確認が必要です。
天候こそ落ち着きましたが、農業、漁業、観光、物流と、物理的にも商業的にも
広範囲かつ長期的な影響ははかり知れません。
9月に入り秋らしい空が広がるようになってきました。
グリーンシーズンも残すところあと2か月ほど。
緑や花の季節が過ぎ去るのを惜しむかのように、道端や空き地の隅、山野の遊歩道沿い
などあちこちで紫色の花があでやかに咲いています。
~エゾノコンギク(蝦夷野紺菊)~
読みとしては区切ることなく、そのまま通して読むのですが、
初めて名を聞く人は、「エゾ・ノコンギク」という意味で捉えてしまう事が多いので、
「ノコンギクってなんですか?」とよく聞き返されます。
確かに、ユニークな名前ですが・・・(笑)
意味を区切る正しいポイントは「エゾ・ノ・コンギク」です。
「野にある紺菊」で「野紺菊」。
蝦夷と付いても、必ずしも北海道のみに分布とは限らないので注意が必要ですが、
こちらの植物は北海道のみ。本州だと似たものに「ノコンギク」や「ヨメナ」といった
植物があるようですが、どちらにせよ、野で見る身近なキクの花です。
子供のころ、キクの花を混ぜた花束を作って母に「墓前にでも供えるのか」と
注意された事があります。それぞれの花の用途など露知らず、子供心としては、
キクもカスミソウもリンドウもすべて綺麗に見えたのです。
でも、いつからキクの花を仏さまにお供えするようになったのでしょうね。
ひょっとしたら、現代のように多種多彩なお花が買えるようになる以前の時代は、
日常生活のすぐそばで咲いている身近な野菊が一番手頃だったのかもしれません。
とある住宅地の道沿い、駐車場の隅っこで見たこちらのお花。
その名も「ハキダメギク」
なんでも、最初に見つけた場所がそういう所だったのだと言いますが、
掃溜とはなんてヒドイ名前を付けられてしまったのでしょう。
アップで近づいてみると、砂糖飾りのような花弁がなんともおいしそうに見えます。
ところがこちらの植物は外来種。残念ながら大歓迎とはいきませんね・・・。
日ごろから、いじってみたいな、ここ変えてみたいな、と思っていたHPの作り。
試しに色々といじくりまわしていたら、なんと元に戻せなくなってしまいました(笑)
いや、笑ってる場合でないですね。
コンテンツに不具合はありませんが、見にくくなった部分があるので、どうにか直そうと
している最中です。どうかご了承ください。
羊蹄山麓の畑では作物がどしどし収穫され、森の中も実りの季節を迎えています、
と、クリの写真でお茶を濁しつつ・・・
春と秋、足元で深い藍色をしたツチハンミョウの仲間に出会う事があります。
ハチやオスのクワガタのような大きなあごを持つ昆虫なら、触ると大変だろうと
容易に察知できますが、こちらは目立つ武器が見当たらないのに、
気をつけなけらばなりません。
その武器は体液の中に含まれる「カンタリジン」という物質で、皮膚に付くと
火傷をしたようにただれたりする毒性があります。
あちらも命がけなので触ったりすると身を守るためにカンタリジンを含む体液を
分泌しますが、こちらが何もなければ問題ありませんし、羽は退化しているので
飛んでくることもありません。
綺麗な色だと感じる方もいらっしゃると思いますが、見るだけにしましょう。
一雨ごとに気温が下がり、ニセコの山々は秋色に染まりつつあります。
今日は、ニセコ山系あちらこちら見て回ってきました。
神仙沼周辺の山々は遠目からでもはっきり分かる、ツタウルシの紅葉が
目を引いています。
綺麗だからと言って手に取らないでくださいね。
かぶれる原因になります。
五色温泉周辺も色づいてきています。
もう少しで見ごろです。
山の上はふもと以上に空気が冷たく、今日は重たい雲が日差しを遮っていたので、
長袖に薄手のフリースでも寒かったです。天候にもよりますが、ゆったり散策には
もう少し暖かい服を用意した方が良いですよ。
山すその木々も少しずつ色づいてきて、日暮れはどんどん早まり、
グリーンシーズンがいよいよ終盤に入ってきます。
植物観察に適した時期のタイムリミットが迫ってきています。
ソワソワです。
近所の森にあるミズナラの木。
風の振動もありますが、実が詰まったドングリは自重でどんどん落下。
地面に落ちる音がひっきりなしに聞こえ、下にいれば頭上にヒット。
足の踏み場もないくらい地面に敷き詰められても、数週間でなくなります。
ネズミやリス・カケスが食べたり、持ち去って地面に埋めてとっておく
からです。そうして、持ち去られ運よく食べ損じられたドングリは、
母樹から離れた所で発芽できます。
休日になると、子供たちが抱えきれないほど拾い集め家に持ち帰っていますが、
放っておくと中からシギゾウムシの仲間やガの幼虫が脱出してきて、
特にお母さんが大変な事になります。
穴あきドングリにしたくない場合は、茹でるか凍らせるか。
ドングリから出てきた幼虫は、蛹になるため天敵に襲われない内に素早く
地中に潜ろうとします。
手のひらに置くと、隙間という隙間にぐいぐい頭を入れてきて、その力に
ちょっとびっくりするほどです。そして、「あぁ、なるほど、この力で地中に
さっと潜っていくんだな」と納得も感心もします。
幼虫が出てくる過程とその後の観察をするのも面白いと思いますよ。
昨夜、急に強い雨を伴った強風が吹き荒れ、これは来るかな?
と思いながら寝て起きたらやっぱりでした。
10月7日羊蹄山初冠雪です。
紅葉は現在山の中腹よりやや下くらいで、ふもとに到達するのは
あと一週間ちょっとでしょう。
この初雪は一旦解けてしまいますが、紅葉を追うように徐々に山から
冬が降りてきます。
とある町中歩きで見つけた、ツリフネソウに似たハナツリフネソウ。
ツリフネソウに比べて花が大きく鞘もその分大きいです。
観察のためにあちこち触っていると、鞘がそれはそれは力強く
パチーンと弾けたのでした。
鞘が大きいと弾ける力も大きいようで、その感触がなんとも愉快なのですが、
これは西ヒマラヤ原産の外来種、積極的に種子分散に協力してはなりませんね・・・。
神仙沼や五色温泉の紅葉は終盤、黄金色に染まった湿原が今年最後の
色どりで、目を楽しませてくれています。
晴れていても、急に曇ったり雨が降ったり、さらにはあられが降ったり。
「女心と秋の空」とはよく言ったもので、ここ最近のお天気はコロコロと
変わりやすいです。
山は冬支度が着々と進んでいて、特に山間部は雪模様となる時もあります。
峠道を使う方は冬タイヤの方が断然安心ですよ。
道道66号(パノラマライン)と道道58号(倶知安町~五色温泉間)は
10月24日(月)から冬期通行の予定です。
本州と違い北海道は冬が一足早くやってきます、くれぐれもご注意ください。
倶知安風土館主催のふるさと探訪、羊蹄山の南こぶへ行ってきました。
黄色の中に赤い紅葉が混じり、トドマツやエゾマツといった
針葉樹の緑が差し色となって点在している景色はまるで錦絵のようでした。
このまま紅葉が進んでくれれば今週中にはふもとも色どりが深くなるでしょう。
ニセコの紅葉はふもとがピークを迎えています。
ようやく色づきがきれいになったと思えば、今日はユキムシの大群が
飛び交っているのを見ました。
北国では初雪の前に姿を現すので、冬の訪れを知らせる使者とも言われています。
そうこうしている内に、明日明後日の天気予報では、ちらほらと雪マークがついていました。
平地では降ってもみぞれ程度でしょうが、しばらくは寒い日が続きそうです。
先日はニセコ羊蹄山岳会、秋の山行でホロホロ山から徳舜瞥山へ縦走登山へ
行ってきました。
登山口近くにある三階滝公園の紅葉は終わりかけ、そこから見上げる山頂付近は
真っ白な雪模様の様子。
メンバー面々、温泉に入って帰ろう(笑)などと半ば本気のような冗談を飛ばしながら、
しっかり準備して出発なのです。
案の定、山頂付近では小雪がちらつき、足元は積雪。
初冬の山は幻想的ですね。
このような機会がなければ中々見ない景色を見て歩けました。
とは言え、寒いものは寒い!
休憩で足を止めただけで体が冷えるので、写真撮影もテキパキと。
下山後の夜は、懇親会で今後の活動についてお酒を交えつつざっくばらんに
話し合いを行いました。
立場が違えば意見も違う、そうしたやりとりがフラットにできる貴重な機会、
息の長い活動をしていきたいですね。
ニセコはすっかり晩秋の様相で植物もほとんど枯れてしまっていたり、
姿を消してしまっています。
なので、最近はまだ見られるエリアに足を運んでの植物見です。
北海道の植林といえば、トドマツ、カラマツ、アカエゾマツですが、
道南ではスギが入ってきます。本州で目にするスギ林ほどの規模はないですが、
本州出身の私としては懐かしいような新鮮なような不思議な感覚です。
ヒメアオキは常緑樹でニセコでは目にしない樹木。
本州に行けば、これに似たアオキという樹木もありますが、識別にはやや自信不足。
ひとまず眼前のヒメアオキをよくよく見ておきます。
運転中に気が付いたミヤコグサ。
珍しい植物ではありませんが、花を見られただけでちょっと嬉しい平和な一日でした。
太陽が出ていても風があるとこの時期は特に冷えるので、
厚着をしないと風邪を引きそうになります。
数本だけ、苫小牧周辺で見た綺麗な紅葉。
落ち葉をかき分けると、青々とした葉っぱがあったりします。
この季節なので当然、花などありません。
来年は花を見に来ようとリストに載せる、そんな季節でもあります。
少しずつ冬の準備を進め、パンフレットは今冬に限り、
ツアー紹介ページと切り離してはがきにも使える
パンフレットを用意してみました。
(個人的に手紙を書くのが好きなもので)
使いたい!という方がいらっしゃいましたらぜひご連絡ください。
冬のツアーは12月中旬頃からスタートできると思いますが、
やぶが隠れるくらい本格的な積雪となってからと考えていますので、
多少前後すると思います。
詳しくは電話かメールにてお問い合わせください。
冷たい雨が降ったり、小春日和があったり、雪が降ったり、季節は進み
周囲の人たちの動きは徐々にウィンターシーズンへ移動していますね。
私は合間を見て遠出をしてみたり、データの整理をしたりと、細々動いています。
そうなると「来年はこれやっておこう」がまた出てきて、眼前の冬をかっ飛ばして、
来年の春夏を考えてしまうこの頃です。
かといって冬の準備をしていない訳じゃないですよ!どちらも同時進行です。
先日、こんなデザイン切手を見つけて衝動買いしてしまいました。
テーマは「伝統色」!私好みです。
縹(はなだ)色、浅葱(あさぎ)色、小鴨色、山葵色、青竹色、柳葉色、抹茶色、
緑青(ろくしょう)色、若芽色、千歳緑色、と並んでいます。
例えば、この千歳緑色とはイラストで示されているように、マツの葉のような
緑を指しています。
常緑のマツは真冬の寒い時期でも緑の葉をつけています。
色の変わらない様子は、長寿と不変の象徴として捉えられ、その縁起にあやかって
「千歳」という名前が付けられたそうです。
「常盤」という色名がありますが、こちらも「千歳緑」と同様にマツの緑にあやかり、
長寿と繁栄の願いを込めてつけられた色名ですね。
雪が降り積もると一面モノトーンの世界となり、それはそれで美しいですが、
そこに映える緑もまた良いものです。
あと1ヵ月ほどでそんな景色が広がりそうです。
見に来ませんか?
今月上旬に大雪が降り積もったニセコ。
その時の雪はいったん解けたものの、再び降り積もりました。
12月が近づいてきたとは言え、まだ11月の段階でこれ程の積雪が二度も。
一晩で厳冬期が来たかのような光景でした。
書籍を使っての調べ事・PC・細かい作業と、目を酷使する時間の割合が増えると、
目が「ちょっと休ませてぇー」と言っているような気になる時があります。
そんな時は体の声を無視せず「ちょっとだけよ~」という事で、フィールドへ。
遠くを見ることで近くばかり見ていた目が休まるかな、と思い、用事を済ませた
帰りに立ち寄れた海辺で鳥探し。
なんだかんだ、遠目にはなるものの、結局は双眼鏡を覗いて目を酷使しているような・・・。
この日はムクドリたちが群れをなして、エサを懸命についばんていました。
所々大地が見えていたりするものの、頭の上から足元まで、
ニセコは全身白の装いになってきています。
ゲレンデに行けばスキー・スノーボーダーたちの姿があります。
ふもとの森に行けばまだササが顔を出していて、スノーシューをするにはまだ少し早い。
こちらはもう数週間くらいおあずけです。
気温があまり下がらず、雪も降らずの日が続きました。
目覚めると降雪の気配を感じ、カーテンを開けると朝雪の街。
ですが、ふんわりと積もった雪は、まだ森の中のササを隠すほどではなく、
クモの糸に綴られた雪の結晶もまた儚い様子でした。
友人からプレゼントしてもらったボールペン。私のお気に入りのペンです。
随所に工夫が見られ、シールにいたっては手作り感満載なこれですが、
おそらくプレセントをあげる事が目的だったのではなく、相手を思う
気持ちを伝える手段が、たまたまこういう形になったんだろうな、
と感じさせる一品。
そこにはストーリーがあり、贈り手のメッセージが込められてあり、
受け取り手は、単にモノを頂いたのではなく、贈り手の気持ちも頂いたと思える。
形として目に見えないものを提供する自然ガイドもまた、そうありたいと思ったのでした。
自然のこと、道具のこと、ガイドの考え方、時につれづれにブログを書き、
そんな中たびたびコメントまで頂き、先日に至っては、週2回くらい見てる、
なんてメッセージまで頂き、とてもありがたいと同時に恐縮な限りです。
こんなブログにお付き合い頂きありがとうございます。
本日のニセコの森は、ササが雪で覆われる面積が増え、スノーシューでの
行動範囲が広がってきました。
朝からパラパラ降っていた雪は午後には落ち着き、太陽が出たひと時。
木の陰がこちらに向かってスーっと、手を伸ばしてきました。
視界を遮るものが少なくなり、かといって、雪で完全に覆われるでもない狭間の今。
夏の間、葉が茂って見えなかったものを発見したりします。
高さは2mいかない位のクリの木、幹だってひょろひょろしているのに、
いっちょまえに実を付けていました。
桃栗三年柿八年、なんてことわざがありますが、成就するのが早いんですね。
うらやましい。
ニセコは朝から晴天、羊蹄山は朝からくっきりと見えていました。
と言っても、今は、太陽の出ている時間が最も短い季節。
7時前になってやっと明るくなって、夕方4時にはもう暗いですね。
写真撮影したくても明るくなるのを待つので随分と一日がゆっくり始まる印象です。
真夏の頃は、早ければ4時過ぎから白み始める事を考えると、改めてすごい差ですね。
夏は、植物を求めてフィールドワークによく出歩いていますが、
それ以外に、画像整理や、PC環境整備のための下調べ&構築、読書、
その他諸々、地味ながら室内でやる事が何かとあるのがこれからの冬。
年賀状作りも然り。12月25日までに出せば元旦に届けてもらえるそうで、
それまでにと、これも作り上げましたよ。そうそう、来年は酉年なんですね。
毎年、制作に取り掛かってからやっと知ります(笑)
先日の三連休、初日の強風こそあったものの、その後の降雪はさほどなく
穏やかなお天気でした。大雪の影響があった札幌や千歳付近と大違いです。
そんな中、とある水辺へ。動物の足跡を見ながらそこへ行くと大量のつらら。
まるで鼻ちょうちんのようでした。
白やグレーといったモノトーンの世界が広がる冬のニセコ。
だからこそ、緑や赤があると目を引きます。
今日はこちらの紅一点が目に入りました。
はて、3mくらいの低木でこんな赤い実を付ける木?
実は見たことあるぞ。でも、こういう木に付いてたっけ??
自分が知らないだけで本当はこういう木があるのかも???
この間、コンマ数秒。人の脳って短時間で結構ものを考えているんですね。
答えはなんてことない、ツルウメモドキが他の木にぐるぐると巻き付いていた
のでした。
それが分かって、「あぁぁ、そっかそっか、だよね(笑)」なんて大きな独り言を
つぶやいて笑っているんですから、平和なものです。
この後、しんしんと雪が降り始めました。連日の小雪から一転、ニセコらしい
降りっぷりです。